-第08回-
日本将棋連盟棋士 渡辺明さん
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将来は子供と一緒に競馬中継を見るのが楽しみ
市丸: パリで対局があったときに、競馬場にも行かれたそうですが……。
渡辺: 楽しかったですよ。パリに行くことが決まったあと、パソコンで調べたんですよ。サンクルーとロンシャンと、もうひとつ……。
市丸: オートゥイユとか?
渡辺: そうです。調べたら、その3つのどこかではやっている感じだったので。普段の対局は前日入りなのですが、海外対局は時差調整もあって3日前とか早めに入るんですね。それで観光とか写真撮影をする日にサンクルーで開催しているのを見つけて「じゃあ、行こう」と。将棋記者にも競馬好きな方がいらっしゃったので一緒に。
市丸: 日本の競馬と違うところなどはありましたか?
渡辺: 「単勝1万円くれ」と言ったら、売り場の人に「買いすぎだ」って(笑)。
市丸: ええっ!? フランスって商売で儲けようというのがあまりない印象もありますが、そんなでしたか。
渡辺: それで5000円にしたんですけれど、4倍くらいのが当たって払い戻しに行ったんです。すると今度はその場に(5000円×4倍の)2万円がなくて、ちょっと奥まで……とか(笑)。でも、レーシングプログラムを見ながら現地の人に聞いたりして、予想の材料が少なくても楽しめるものだな、と思いましたね。あと、日本の競馬の優秀さもわかりました(笑)。
市丸: 地方競馬とか、ローカル開催に遠征されたりなどは?
渡辺: 地方競馬まで手を出すと、さすがに時間がなくなりそうで……。ただ、遠征は計画すれば行きますけれどね。何年か前にも友人と北海道に行ったりと、観光的なもの込みで。一人で旅打ち、みたいのは厳しいですけれどね。
市丸: ご家族といえば、息子さんがいらっしゃるとのことで……。将来は騎手にしようとか?(笑)
渡辺: わたしとしては大歓迎ですけれど(笑)、息子がどうするかは……。まだ5歳なんですが、競馬はよく一緒に見ていますよ。馬の名前は相当わかりますし、5歳にしては相当詳しい部類だと思います。「引っかかっている」とかわかりますからね(笑)。
市丸: 5歳で「引っかかる」わかりますか(笑)。
渡辺: 隣でぶつぶつ言うじゃないですか、「引っかかってるよ、抑えて抑えて」とか。それで覚えて、今はわたしより先に言いますからね、「あ、引っかかってる」とか(笑)。今はわたしが見ているから一緒に見ている感じですけれど、将来、同じくらい好きになってくれれば、一緒に見るのが楽しみですね。
市丸: クラブ馬主などでは楽しまれてますか? あるいは実際に馬主になるとか……。
渡辺: 馬主はちょっと厳しいですね、維持費もかかりますし。ただ、ひと口はもう4年くらいになります。囲碁の高尾さん(高尾紳路氏)……、もう何度もタイトルを獲られている方なんですが、その高尾さんがひと口をやってられると教わって。最初は敷居が高いイメージもあったんですけれど、聞いてみたら意外に大した手続きはないんだな、と。
市丸: これまでの成績はいかがですか?
渡辺: 1勝もしていないです。今の4歳からはじめたので、まだ2頭しか走っていないのですが、4歳が2戦未勝利で、3歳は8戦くらい走って今度は障害に転向するらしいです。でも今、障害の馬も強いですからねえ……。1勝するのは大変ですね。
市丸: 競馬関係者の方とのおつきあいなどはありますか?
渡辺: 特にはないですけれど、栗東に将棋部というのがあって、何度かお邪魔したことがあります。騎手では川島騎手、あと厩務員や調教助手の方々と……。
市丸: どんな感じだったのでしょう?
渡辺: 今年は何人か棋士で京都競馬場に行って競馬をやって、その足で栗東へ行って(笑)。将棋をちょっとお教えして、翌日は厩舎を見学させていただきました。夢のような世界で、行くと楽しいですよね。