私の競馬はチョット新しい

-第04回-
中央競馬騎手 松岡正海さん


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目標のレースを勝ったときには「仕事したな」という達成感がある

市丸: 騎手になって良かったと思うことには、どんなものがありますか?

松岡: お金をいっぱい稼げることです(笑)。いや、競馬が好きだったというのが一番ですけれど。でも、使い過ぎちゃったりとかありますよね。「後で税金いっぱい来るよ」と税理士さんに言われて……。

市丸: でも、稼がないことには使えないですからね。競馬学校のころから自信はあったのですか?

松岡: 根拠のない自信はありましたね(笑)。競馬学校の成績が良かったわけではないのですけれど、「競馬に行ったら負けないぞ」と。今でも大した腕はないですが、気持ちで乗る騎手なので。

市丸: 乗られていて、たとえば着順がひとつ上がれば10万円違うぞ、というところで「10万! 10万!」とか(笑)。

松岡: いや、それはないです(笑)。やっぱり前の馬に負けたくないという気持ちで、それが重賞なんかですと後になって「良かったな」と(笑)。

市丸: ガッツポーズの練習とかは(笑)。

松岡: しないですねえ……。あれはその時の感情が出るものですから。でも、ゴールしてからテレビに映っている間の何秒間は、そのレースを勝った騎手の特権ですよね。

市丸: 最近の話に戻りますが、先週の桜花賞はツーデイズノーチス、そして今週の皐月賞もイグゼキュティヴと、ここ最近は毎年、クラシックや多くのG1に騎乗されていますね。

松岡: それも楽しみな馬に乗せていただいて。やり甲斐がありますし、楽しいですね。

市丸: コイウタ(07年ヴィクトリアマイル優勝)は一昨年ですか。

松岡: もうそんなになりますか。

市丸: やっぱり、G1だと全然違うというのはありましたか?

松岡: Jpn1ですけれど(笑)。でも、特にこのG1を、というのはないんです。それぞれの馬が目標とするレースを勝ちたいと思っているので、それで勝てたときは嬉しいですよね。

市丸: そのレース、そのレースで、その馬の目標を達成させるという……。結果として、それがオープン馬ならG1やJpn1だったり。

松岡: でも、競馬って勝ちたいレースほど勝つのが難しいんです。そういう意味で、コイウタは嬉しかったですね。「仕事したな」という達成感がありますから。

市丸: 昨年はバンブーエールでの交流G1(JBCスプリント)制覇もありましたね。

松岡: バンブーエールはずっと前から、乗りたいと思っていた馬だったんです。それで夏に乗せてもらったときに、秋にはJBCスプリントを勝てると思ったので、これも嬉しかったですね。